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Tea. TRIP 004

台湾茶と和菓子の蜜月

爽やかな台湾茶と和菓子のマリアージュ!至福の組み合わせ教えちゃいます。

和菓子の代表!練り切りと台湾茶

きなこがたっぷりかかったくず餅

きんつばと楽しむ台湾茶

赤福には台湾の翠玉烏龍茶がぴったり

幸せなティータイムのひととき。 紅茶にはケーキやスコーンが定番ですが、爽やかな台湾茶には和菓子が合うってご存じですか? さらりとした餡やもちもちとした求肥の食感はさっぱりとした台湾茶との相性がぴったりなんです。 一度食べていただけたら「こんなに合うものだったの!」と感動していただけること必至なので、 ぜひ一度、台湾茶においしい和菓子を添えてみていただけたらと思います。

1. QQな食感を楽しむ春の和菓子

和菓子の代表と言えば白あんをベースに季節のモチーフを象った「練り切り」です。 白インゲンから作った餡のしっとりとした甘さが際立つ練り切りは、爽やかな台湾茶の中でも凍頂烏龍茶との相性がぴったりでお薦めの組み合わせです。 さらりとした舌ざわりの餡の甘さを舌に残しつつ凍頂烏龍茶を飲み干すと、爽やかなお茶の香りが喉の奥から立ち昇って和菓子の繊細な甘さをそっと包み込んでくれます。 お茶と和菓子の爽やかさが溶け合ったやさしい組み合わせなので、年齢や性別を問わず、どなたにでもお薦めしたいマリアージュです。

また、求肥を使った練り切りなら、なお好し!です。 ほどよくもっちりとした求肥の食感は台湾スイーツでいうところの「QQ(キューキュー)」!台湾でも、もちもちと弾力のある食感は大変好まれていて台湾茶との相性はばっちりです。 まずは、すあまや、羽二重餅、ういろうなど手に入りやすいお土産品などから初めてみませんか?

意匠を凝らした練り切りや干菓子はお茶の時間に季節の移ろいを添えてくれるので、春の始まりを楽しむお茶会にぴったりです。 職人さんの細工に心躍らせながら、おいしい台湾茶と一緒にお楽しみ下さいね。

2. 喉ごしの良い夏の水菓子

春は曙、夏は夜。
清少納言の枕草子風に言うと、夏は夜が良いのだとか。

初夏を過ぎて、蒸し暑さを感じる季節に入ったら、日が落ちた頃に台湾茶でホッとひと息ついてみては。 暑い季節にあえて熱いお茶を飲むことで、汗が気化熱となって涼をとることにつながります。 南国台湾でも冷たいドリンクは身体をだるくさせるので、夏にあえて温かいお茶をいただく事は多いです。 その分、夏のティータイムに合わせるお菓子はつるりとした水ようかんやくず餅、笹にくるまれた漉餡の麩まんじゅうを合わせてみてはいかがでしょうか。 ただし、お菓子も冷やしすぎない方が甘さが感じられて美味しいので冷蔵はほどほどにしてください。

ほどよくひんやりとしたすがすがしい甘さの和菓子には、香り良い阿里山や梨山などの高山烏龍茶がお薦めです。 上質な高山茶は煎を重ねても十分楽しめますので、ぜひゆっくりと日暮れのお茶会を楽しんでください。

3.秋冬は、ほっこり香ばし焼き菓子

風の冷たい秋口から冬にかけて、寒い季節にとっておきの和菓子が粒あんたっぷりのきんつばです。 粒餡や芋餡などバリエーションは様々ですが、餡の表面に薄くのばした小麦粉をつけて軽く火を入れてあるのがきんつばの特徴。 ほっこりと懐かしい甘さが溢れるきんつばは、ぜひ焼きたての味わいを再現するようにほんの少しだけ焼いてからお皿に並べてください! 弱火で温めたフライパンにきんつばを乗せて各面十秒ずつ。しゅっと焼いたら出来上がり。 ほんのり香気の立ち昇るきんつばをほおばりながら飲む台湾茶はまさに至福です!

合わせる台湾茶はじんわりとした鉄観音や、旨味のある杉林渓烏龍茶などがお薦めです。 密かにたい焼きとの組み合わせもばっちりなのでよかったらお試しくださいね♪

最後に。
究極のマリアージュをご紹介!

店長ニルが『台湾茶と和菓子の究極のマリアージュ』と呼びたいベストカップルの組み合わせが、伊勢名物の赤福と翠玉烏龍茶です。

赤福は三重県伊勢市の伊勢神宮の参道にある和菓子屋さん発祥の餅菓子で、いわゆるあんころ餅のこと。 求肥餅を覆うあっさりとした漉餡が上品で、繊細な甘さが広がる和菓子です。 この赤福餅に台湾の爽やかな翠玉烏龍茶を合わせると、これはもうエンドレス! お餅、お茶、お餅、お茶・・・と口に運ぶ手が休まりません。

もし両方を一度に手にする機会があったなら、ぜひともお茶の時間に用意してみてください。 しっとりとした餅菓子が口に入ったと思いきや、翠玉烏龍茶の爽やかな香りがあっという間に甘さを連れ去って、気がつくともう一つ。と、手を伸してしまいます。
食べ過ぎにはくれぐれもご用心を!
大切な人と一緒に食べたくなる組み合わせですよ。

今の季節にお薦めのお茶


日月潭紅茶は台湾中部南投県の魚池郷にある日月潭(リーユエタン)と呼ばれるとても美しい湖のほとりで作られる工夫紅茶です。魚池郷は海抜600~800メートル程で年間の湿度が安定していることから紅茶の栽培に適しており台湾では紅茶の故郷と言われています。 日月潭紅茶に使われる茶葉は紅玉(台湾18号)という比較的新しい茶葉ですが台湾の原山種とアッサム種を交配改良して作られた品種なので濃厚なコクと香り、渋みがありミルクティーに向いています。水色は鮮やかな紅玉色(ルビー色)で肉桂(ニッケイ)や茴香、生姜など複雑でオリエンタルな香りを合わせもっており後味は爽やかです。 台湾の老舗、華剛茶業の茶葉を当店が正規直輸入しているので味と香りはお墨付き! 台湾が育んだ珠玉の紅茶をお楽しみ下さい。

お茶の子さいさい

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お茶会を彩るお茶と茶器に

' It's the stupidest tea-party I ever was at in all my life! '

- Lewis Carroll "Alice in Wonderland"


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